かつては大阪と神戸の間に位置する都市圏は分散傾向にありましたが、最近では六甲道周辺が他を抜きんでているようです。これは山手の歴史ある高級住宅街と海の手ともいえる人工島の開発が神戸市で進んだ影響もあります。
現在、人工島では六甲アイランド周辺が開発の中心となっております。これには神戸の都市圏である三宮へのアクセスや神戸駅周辺の再開発にともない新設された様々な施設もあることで、非常に利便性が高くなったことが要因といえます。かつては、神戸大阪間には芦屋、西宮というベッドタウンがありましたが、それもほぼ大阪を視野に入れてのものでありました。
しかし、近年、特に阪神大震災以降の神戸は再開発が非常に盛んとなり、土地価格が固定化された芦屋、西宮を避けて若い世代が六甲周辺に集まりだしたことも大きな理由でありましょう。一度は開発が進んだ六甲でしたが、阪神大震災によって大変な打撃をうけました。また震災に弱い、という印象が根付いた人工島は景気の悪化もあって地価の下落もすすみ、開発から取り残されつつありましたが、南北に非常に狭小な神戸にあって、耐震・免震も根本から考えられた建築技術の進歩によって、再び人工島の開発が加速したこともあり、現在では関西圏でも非常に住みやすい街となっています。